ハビーシャ
日常の生活にあって、どこか違う世界に脱出したくなったとき、ぼくはコーヒーを淹れる。手間はかかるけど、湯を沸かし、ガラスのサーバーにドリッパーを載せ、挽きたてのコーヒーに熱い湯をかける。これは小さいけれど、ひとつの儀式だ。非日常の世界にトリップするためには、小さくともそれなりの儀式が必要だ。コーヒーは何を選ぶか。ぼくはハビーシャを選ぶ。ハビーシャは遠い世界から未知の言語で語りかけてくる。そしていざなう
日常の生活にあって、どこか違う世界に脱出したくなったとき、ぼくはコーヒーを淹れる。手間はかかるけど、湯を沸かし、ガラスのサーバーにドリッパーを載せ、挽きたてのコーヒーに熱い湯をかける。これは小さいけれど、ひとつの儀式だ。非日常の世界にトリップするためには、小さくともそれなりの儀式が必要だ。コーヒーは何を選ぶか。ぼくはハビーシャを選ぶ。ハビーシャは遠い世界から未知の言語で語りかけてくる。そしていざなう
概してオトコはロマンチストで、女は空想力に欠ける、などというと当店の珈琲の売り上げに影響するカモしれない。ところで、オトコがロマンチストなのは、生態学的に見て宿命といえなくもない。生命の至上命令は生き延び、繁殖することだが、繁殖のためには、常に繁殖できる場を前もって確保する必要がある。人間社会では最近になって環境問題が声高に叫ばれるようになった。いわく、「地球規模の…」。そう、人間はもとより生命にとって、地球は狭くなってきていることが認識されたのだ。生命は幾度も種の絶滅を経験する過程で自らが置かれている繁殖の場に限りがあることを知った。そのために、ヒトという、知能に特化した生物をこしらえたのである。生命の自己拡大欲は無限なのだ。そしてヒトのオスは星を見て感傷に耽り、いずれ星に向かって飛び立っていく。かくして生命はまんまと更なる繁殖の地を手にする、というワケである。とまあ、こんな空想に耽るのも、ぼくがオトコだから…カモしれない。さて、ここからが本題。今回、インドネシアの「ビンタン・トラジャ」というコーヒー豆を仕入れてみました。この「ビンタン」というのは、インドネシア語で「星」のことだそうです。
☆なお、表題の星菫派(せいきんは)とは、星やすみれに託して、恋愛や甘い感傷を詩歌にうたった浪漫主義文学者のこと。
(あるいは一般的に、そのような感傷的作品しか作れない詩人を揶揄する際にも用いられる)。
出典:Wikipedia
実をいうと、ぼくには隠された才能が驚くほどあるのだが、常に隠されたままで表に出てこない。これはとても残念なことである。ところで、当店にはフレンチという名のコーヒーがある。当店で一番深く煎ってあるコーヒー。炭のように焦げた色をしているが、炭ではない。その苦味は意外にもマイルドで、ほかのコーヒーにはない、深い味わいを醸し出す。このコーヒーのすばらしさを隠すつもりはないのだが、ぼくの宣伝が不足しているのか、ほかのコーヒーに比べ、あまり売れない。ところが、ここ数日、このコーヒーがよく売れている。隠されていた才能も、ある日、時を得て表れる。
暑くなってきたせいか、例のブツがウナギ昇りに売れはじめた。例のブツとは、つまり、もったいぶっていうと、いわゆるひとつの「水出しコーヒーバッグPro」のことである。なぜProなの?という質問をよく頂戴するのだが、答えは、なんとなくカッコイイような気がしたから、である。さて、当店の水出しコーヒーバッグは一般のそれとは少し変わっている可能性がある。まず、バッグがでかい。ひとつの袋に70グラム入っている。これで、約1リットルの水出しコーヒーができるのだが、当然、かなり濃い。使用しているコーヒー豆も一般的ではない。深煎りのタンザニア・スノートップという高級豆をストレートで使用している。もちろん焼きたてだ。オーバークオリティかもしれないが、スノートップ特有の、遠~~いところに連れてってくれるような、あの麻薬的な甘い香りは捨てられない。作り方は簡単。冷水ボトルにきれいな水1リットルを入れ、バッグをドボン。あとは冷蔵庫で冷やすだけ。
というわけで、ここからが本題。
今月(6月)いっぱい、当店で
「例のブツ」
と、何気なくつぶやくと、自動的に1バッグサービスされる。ような気がする。ちなみに、製品版には2袋入ってます。
ドミニカ、モル・プレミアムを発売しました。店にちょくちょく遊びに来る、仕入先のドミニカ日系二世、日高君に頼んで、モル・プレミアムを説明してもらいました。日本語バージョンと、ドミニカ語(スペイン語)バージョンがあります(笑)
●日本語バージョン 3.2MB 約2分
●スペイン語バージョン 2.6MB 1分40秒
QuickTimePlayerで再生できます。
モル・プレミアム物語
ドミニカ移民の母と言われていた日本人のおばあちゃんの名前からとったモルプレミアム。モルおばあちゃんの日本人入植地でもあるハラバコアにあるラミレズ農園。当時、日本人移住者たちの苦労は計り知れないぐらい悲惨な状況だった。日本人移民たちは言葉が通じないなかドミニカの文化や習慣などを地元民に教わりながらの生活を強いられていた。そんな中、ラミレズ農園と知り合った。モルおばあちゃんとは家族同様。移民としての苦労もたくさんあったが朝晩、涙一つ見せず、家族を守り続けてきた。毎日、笑顔を絶やすことなくラミレズコーヒーを飲んでいたモルおばあちゃん。そんな家族の暖かさが伝わる心のこもった一品です。
日高和男 Manuel(ドミニカ日系二世)
イパネマ、ね~、うーん、なんだっけ。
どこかで聞いたような気がするんだけど。なー。
あ、思い出した! 「イパネマの女の子!」
ずいぶん昔、南佳孝が歌っていたアレね。
え?違うの? ボサノバ?
あ、そう。
ブラジル、イパネマ農園のコーヒー豆を発売しました。豊かな香りを放ち、ナチュラルコーヒーとは違う深いコクと柔らかな酸味と甘味が特徴で、ストレートコーヒーでも大変風味豊かな味わいです。当店で販売している、もうひとつのブラジルコーヒー、ブラジル・ブルボンと味を比較してみるのも一興かと思います。
近々、ネットでも発売します。
P.S.
ところで、どうして今ごろ南佳孝が出てきたかというと、彼の歌う「モンロー・ウォーク」の歌詞が「イパネマの娘」に似てたことをふと思い出したからです(笑) ネットでイパネマの娘の歌詞を探してみたところ、All The Things You Areというブログに『イパネマの娘』の秘密という記事があり、そこに邦訳した歌詞を見つけました。以下、その記事からの写し書きです。この 『イパネマの娘』の秘密 という記事もおもしろいので、ぜひ読んでみてください。
●イパネマの娘
【オリジナル歌詞の訳】
(英語版歌詞とは多少異なります)
ほら ごらん
なんて美しい娘なんだろう
甘くスイングしながら
浜辺の通りをゆく
あの娘
黄金色の肌の輝き
イパネマの太陽のように
その 彼女の揺れる姿は
この世で いちばん美しいもの
ああ、なぜ僕は
こんなに孤独なのだろう
ああ、なぜすべては
こんなに悲しいのだろう
ああ、
あんな美しさが存在するというのに
その美しさは僕のものではない
ただ 通り過ぎてゆくもの
彼女が通り過ぎてゆく時
世界中は微笑みをうかべ
愛で満たされる
コガネムシ伝説を知らない人はいないだろう。コガネムシは途方もない金持ちなので、その有り余った金を収納するため専用の蔵まで建てたという、にわかには信じがたい、謎に満ちたあの伝説である。ご存知のように、この伝説は今や歌となって広く親しまれ、暗いマイナー音階で、しとしとと雨が降るごとく陰湿に歌われ続けている。以前、この歌をカラオケで歌おうとしたが、その店になかったために断念した。コガネムシ伝説のいわれは遥か古代エジプトにまで遡る。その丸みを帯びた眩いまでの黄金色から、古代エジプト人はコガネムシを神聖な生き物として崇め、太陽の化身であると信じていた。コガネムシが太陽の化身なら、仮面ライダーはバッタの化身なのか、という複雑な話はまたの機会に譲るとして、今回はパナマの「ゴールデン・ビートル」というコーヒー豆を仕入れてみたという話をしてみたい。一口飲めば災いを退け、二口飲めば幸福をもたらす。かもしれない太陽の化身ゴールデン・ビートル。みなさんもお一ついかがでしょう。今回はピーベリー(丸豆)という特殊豆で入荷いたしました。
写真は焼く前のゴールデン・ビートル、ピーベリーです。
わが家は高台にある。朝起きて道路に雪が積もっていたら、店に行くのはやめよう、と思っていた。目を覚まし、ベッドから起きてカーテンを開けると、木々はうっすらと雪化粧してるものの、化粧嫌いのアスファルトはいつもと変わらず黒い地肌をさらしていた。ぼくは出勤することになった。道は混むことなくスムースに流れた。7種類の珈琲豆を焼き、最後に昨日入荷したスーパー・カロシを焼いた。夕方、西側の窓から日がさしてきた。そろそろ味も落ち着いた頃だろうと、スーパー・カロシを淹れてみた。キリッと引締まった独特の苦味を、甘くやわらかい苦味がふんわりと包んでいる。こういう男がいたら、さぞかしもてるだろうな。ふいに、そんなことを思った。
最近見かけなくなったが、ちょっと前まで、車にはDELUXEという銀ピカのエンブレムが付いていたりした。デラックスとは、豪華という意味であるが、車のグレードとしては低く、その上にスーパー・デラックス(超豪華)があり、もっと上にはスーパー・サルーン・VIP(超大広間・重要人物)などというグレードがあったりした。車にグレードがあるように、人にもスーパーマン(超人)やウルトラマン(極端人)といったバリエーションがある。実は、コーヒー豆にもそれがあるのだ。たとえば、インドネシアのマンデリンというコーヒー豆には、ウルトラ・マンデリンという銘柄がある。念のためにいっておくが、ウルトラマン・デリンではない。当店でも以前、しばらく扱っていた。
ところで今回、スーパー・カロシ・トラジャというインドネシアのコーヒー豆を販売することになった。話が長くなってしまったが、いいたかったのはこれだけである。
メキシコ。行ったことがないからわからないが、暑い国である。みなさんはメキシコと聞いて、何を思い出すだろう。サボテンかもしれない。しかし、ぼくはUFOが頭に浮かぶ。なぜか。ずいぶん前になるが、ナイト・シャマラン監督の「サイン」という奇妙な映画を見たせいなのだ。ストーリーは冒頭から深刻風に展開していく。固唾を呑んでみていると、メキシコの上空にUFOの大群が現れ、変な宇宙人が街を襲いはじめた。ぼくは笑いがこみ上げてきた。ウルトラマンを思い出してしまったのだ。ところで、今日からメキシコのコーヒー豆を扱っている。とても憶えにくい名前だが、しかたがない。コーヒー豆とはそういうものなのである。メキシコ・コアテペック。ぼくには憶えられない。
このおじいさんはダレだろう。
ん~、どこかで見たような気がするなー。
あ、田畑じいさんだ~!
田畑さんは、鹿児島出身の人なんだけど、ワケがあって、ドミニカという小さな国に住んでいるんです。で、何をしてるかというと、コーヒー豆の栽培をしている。え?知ってる?あなた、そーとー詳しいですねー。ぼくはあんまり知らないんだけど、50年くらい前、国の移民政策で移り住んだのだそうです。とにかく大変だったらしいですよ。詳しく知りたい方は、特集番組のDVDがあるので、お貸ししますけど。
で、はなしはコロッと変わっちゃうんですが、この田畑さんが作ったコーヒーが、スゴ~クおいしいんです、ホント。じつは、それがいいたくて、今日、ここに書いているというわけです。昨年5月から販売してるんですが、すぐに、たくさんのファンがついちゃった。けっこう高価な豆なので、多くのファンがつくのは珍しいことなんです。まぁ、ぼくの焼き方がウマイせいもあるのでしょうが。ヒヒヒ
あ、ちなみに、うちの店じゃ「田畑農園」という名で販売してます。
数日前から、コロンビアがクレオパトラに変わりました。
名前がカッコイイせいか、注目度が高く、人気急上昇中です。
試飲された方のほとんどが気に入って購入されてます。
たしかに、これはおいしいですね。名前に負けてません。
煎り加減はフルシティ。酸味はほとんどありません。
100g 370円で販売中です。
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